心理学部・心理学科の授業について

だいたいどの学部でも、1年次には共通科目(一般教養)の取得が中心となります。
その隙間を縫って、心理学の授業を受講することになるので、
1年次はあまり多くの心理学の授業は取れません。
1年次に共通科目の単位が揃えられれば、2年次には専門科目がたくさん受講できるでしょう。
2年次には心理学科の目玉でもある、心理学実験が待っています。
心理学実験では1年間を通して、さまざまな実験を行います。
なにより大変なのは、2週に1本のペースでレポートを書かなくてはいけないことです。
4〜5名程度のグループ(だいたい先生に決められます)で、毎回実験を行い
2週間後にはレポート提出です。
2コマ続きの授業のことが多いのですが、実験が授業時間内に終わらないことも多いです。
その場合には、各グループごとに後日実験を行う必要があります。
何が大変って、統計です。統計。
実験結果を統計にかけてレポートにまとめなくてはならないのです。
だいたいのところは心理学実験を受講する前に心理学統計を受講することになっていますが、
実際にやるとやはり難しいものです。
特に、女性はここでつまづく方がとても多いです。もちろん、男性もたくさんいますが。
なので、グループ内・外に統計ができる人を見つけておいて
困ったら助けてもらうようにしましょう。

3年になるとより専門的な演習スタイル、つまりはゼミですね、が中心になります。
ゼミというのは一人の先生を選んで、その先生のもとで勉強をしていくということです。
その延長上に卒論があります。
ゼミやそのほか演習では、先生の講義を聞くというスタイルではなく、
学生が調べて発表したり、テーマを設けてディスカッションをしたりします。
自分の意見を積極的に出していかなくてはならないので
苦手な人もいるでしょうが、大学の授業の醍醐味です。

4年生になると卒論が中心になります。
順当に計画的に単位を取っていれば、ゼミと卒論以外は授業を取らなくても
良いのがほとんどの4年生です。
ゼミでは、卒論の進捗状況を持ち回りで発表しながら詰めていくことになります。
時々、自分の番なのに、進んでいないからと休む不届き者が出てきます。

以上が心理学科のおおよその流れです。

以下に私が大学で受講した講義を紹介します。
大学院の講義はコチラ
大学で心理学を学びたいと考えている方に少しでも参考になればと思います。
ここで紹介するものはあくまでも私の受けたものなので
講義名や内容は、大学・先生・年度によって異なります。

心理関係の講義

☆臨床心理学概論T(1年前期)
 テーマが与えられて、そのことについて4人程度のグループディスカッションを行いました。

☆臨床心理学概論U(1年後期)
 テーマごとに4〜6人程度のグループに分かれて、調査・発表を行いました。大テーマは『暴力』で、各グループのテーマは「非行」「ダイエット」「少年犯罪」「虐待」「DV」など。

☆カウンセリング概論(1年前期)
 カウンセリングについて幅広くやりました。シュビング、キューブラー・ロス、アクスライン、ユングなどについて少しずつ。

☆面接技法概説(1年後期)
 流れ的にはカウンセリング概論の続きです。内容としては、主にフロイト、ユング、ロジャーズの3人についてそれぞれの理論を少し詳しく学びました。そのほかの理論については触れる程度でした。

☆社会心理学(1年前期)
 社会心理学の歴史、記憶のメカニズム、そのほか社会心理学の一般的な実験について学びました。

☆コミュニティー心理学(1年後期)
 子育て支援の街づくり構想など。

☆学習心理学(3年前期)
 記憶、条件づけ、刺激と反応などについて学びました。

☆心理学実験(2年前期)
 心理学における実験の利用と心理学研究の倫理について学び、実際にいくつか実験を行いました。質問紙、概念形成(規則性を探すテスト)、PFスタディ、YG性格検査、田中ビネー知能検査、面接(ロールプレイ)、観察法(ビデオでの幼児の行動観察)をしました。

☆教育心理学
 ほとんどピアジェの理論について。教育心理学というよりも発達心理学って感じでした。

☆学校心理学
 学校心理学の領域とその内容について学びました。

☆家族療法
 家族療法における各アプローチの内容について。

☆臨床心理学特講
 「子どもと暴力(森田ゆり)」を輪読しました。

☆遊戯療法(2年集中)
 2泊3日の集中講義での受講でした。ブラインドウォークやコラージュなど実体験での学習でした。が、遊戯療法についてはまったく触れませんでした。

☆心理相談演習
 「学校カウンセリングの基本問題(國分康孝)」という本を輪読しました。そのほか、20答法、ジョハリの窓、兄弟順位、グロリアと3人のセラピストのビデオ。

☆学校カウンセリング
 カウンセリングというよりは、学校教育とはなんぞや?と言った感じの講義でした。(客員講師で、小学校の校長を勤められた方だったので)

☆カウンセリング特講(3年前期)
 児童心理学に関する英語文献の輪読をしました。

☆心理学演習T(3年通期)
 いわゆるゼミのことです。メンバーの興味があることについてのディスカッションや、「子どもと暴力(山崎晃資)」という本の輪読をやりました。

☆面接技法演習(3年通期)
 前期はカウンセリングのロールプレイとその検討会を行い、後期は箱庭をやりました。

☆心理診断法(3年通期)

☆心理カウンセリング実習(3年後期)

 

心理学の近辺領域の講義

☆発育・発達論A
 主にピアジェなどの発達理論について。

☆発育・発達論B
 人間の体の構造や体力について。

☆人間関係論
 対人的動機づけ、対人行動の構造、行動の原因帰属、社会的スキル、対人的交流(交流分析)、対人交渉方略、家族関係、親子関係、職場での人間関係地域ネットワークと人間関係について学びました。

☆精神医学
 精神病、神経症、人格障害など全般的に。そのほか精神鑑定、薬物治療に関しても触れました。

☆医学一般(2年集中)
 精神科の治療、精神病、神経症、人格障害、薬物治療などについて。(精神科医の客員講師でした)

☆幼児の発達と教育
 発達段階、発達課題、自己と社会性、認知の発達など発達領域について幅広く学びました。

☆社会問題としての教育
 少年犯罪の背景について考える授業でした。

☆障害児の治療教育
 知的障害児、自閉症、LD、ADHDの子どもたちへの教育的な支援方法を学びました。

☆障害者心理生理学
 障害と脳について。

福祉関係の講義

☆社会福祉学概論

☆社会福祉援助技術各論

☆老人福祉論

☆社会保障論

☆障害児・者福祉論

☆児童福祉論A

 

そのほか

☆学習情報処理論

☆学習情報論

☆スポーツ医科学論

☆身体表現論

そのほか、一般教養科目を12科目

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